エジプトの古都ルクソール。4000年前にタイムスリップ!
前回に続いて東岸観光編です!
今日はルクソール神殿についての記事になります。
ルクソール神殿以外のルクソールの旅行記は下記からご覧ください👇👇
● 4000年の歴史!カルナック神殿へ
● 王家の谷お墓めぐりの旅
● 最も美しい墓?王妃の谷・ネフェルタリの墓へ
ルクソールの観光方法については下記の記事でご紹介しています!
ルクソール神殿とは
ルクソール神殿は、新王国時代のBC14世紀ごろにカルナック神殿(アメン大神殿)の分神殿として建てられました。
アメンホテプ3世が基礎をつくり歴代の王が増築をしていきました。
ラムセス2世が建てた第1塔門のオベリスクが特に有名です。
パリのコンコルド広場にあるオベリスクも元々はここにあったもので、2本あったうちの1本が1836年にムハンマド・アリーからフランスに贈られ広場に建てられています。
また、ルクソール神殿は現在使われている世界の宗教建築物のなかで最も古い建物のひとつでもあります。
のちほど触れますが、エジプト神話、キリスト教、イスラム教と宗教が変わりゆくなかでも儀式や祈祷、礼拝の場でありつづけました。
現在でも遺構の一部はイスラム教のモスクとして使われています。
ちなみに入場料は180EGPでした。
最新の入場料は以下の記事でまとめています。
・エジプト政府公式の各観光スポットの最新情報はこちらから→エジプト観光・考古学省
入場!オベリスクと参道がどーん、圧巻!
それでは中に入っていきます!
エントランスから入ってすぐ見えてくる第1塔門。大きな像とオベリスクが目に飛び込んできました。
右側にあったオベリスクが交渉の末にフランスに寄贈されています。
ラムセス2世の坐像の迫力がすごいです。
ルクソール神殿はアメン大神殿の分神殿ということもあり、二つの神殿の間には参道がつながっています。
スフィンクス参道といわれるこの参道の脇には、なんと計1200台のスフィンクスが並んでおり、圧巻です。
新王国時代には、ナイル川の氾濫期に年に一回、オペト祭という神々を讃える儀式が行われていました。
儀式のなかでは、神像を船型のお神輿に乗せて、アメン大神殿からルクソール神殿まで約3kmのこの参道を練り歩いて運ぶという一幕もありました。
下の写真の真ん中にうっすらと見えているのが神輿です。
儀式の一連の流れを通してアメンをはじめとした神々をもてなすと同時に、アメンの化身たるファラオの神性を讃えていたそうです。
2021年にスフィンクス参道が復元された際の式典の様子です。
当時の儀式もこれぐらい迫力のあるものだったのかもしれませんね。
ローマ帝国、そしてイスラーム帝国へ
神殿の奥のほうの壁にはローマ帝国時代のキリスト教のフレスコ画も描かれていました。
古代エジプトは、プトレマイオス朝のファラオ・クレオパトラを最後に幕を閉じ、ローマ帝国の支配下に入ります。
統治下では最初こそエジプト神話の伝統は踏襲されていたものの、次第にエジプト神話に代わってキリスト教が広まっていきました。
そんななか、4世紀末ごろには、ルクソール神殿はキリスト教(のちの非カルケドン派・コプト正教)の教会として使われるようになりました。
そのため神殿の壁にはこうしたキリスト教の壁画が残っているそうです。
また、神殿の入口のほうにはアブ・エル・ハッジャージ・モスクというイスラム教のモスクも建てられています。
7世紀、ローマ帝国(ビザンツ帝国)にはイスラーム帝国の勢力が及んできました。
当時、ローマ帝国支配下のエジプトでは、キリスト教の教義をめぐる対立が深まり帝国本土と亀裂が生じていました。
そのためイスラーム軍のエジプトへの進軍は比較的に簡単に達成され、それに伴ってエジプトでは徐々にイスラム教が普及していくこととなりました。
結果としてルクソール神殿はイスラム教の礼拝の場として使われるようになり、のちに神殿の遺構の一部を使ってモスクが建てられたそうです。
ルクソール神殿では、古代エジプトからローマ帝国、そしてイスラーム帝国への国家と宗教の変遷を見てとることができます。
歴史の重みを感じとても興味深かったです。
怪しいスタッフ?バクシーシにはお気をつけを!
最後に、ルクソール神殿に限らずルクソール全体やカイロなども含めてなのですが、何か親切だなと思うと、だいたい最後にお金をせびられます。
「バクシーシ」です。
「バクシーシ」というのはイスラム教の五行の一つの「喜捨(サガート)」という概念にも通じていて、本来の意味としては恵まれた者が恵まれない者に施す「ノブレス・オブリージュ」に近い言葉です。
ですが、エジプトの観光地では非常に拡大解釈(?)されていて、事あるごとにこの単語を耳にします。
なかば詐欺まがいの使い方もされます。
写真を撮るから、ビュースポットを教えるから、普通では入られないエリアに案内するからなどと言って、公式とおぼしきスタッフらしいおじさんたちが無理やり声をかけてきます。
かなりしつこく、少しばかりがっかりしてしまいました。
事前にバクシーシには注意と聞いていたため、今回の旅行ではトラブルには巻き込まれませんでしたが、しつこい場合にはしっかりと断りましょう。
西岸、死者の世界?王家の谷に続く~
次回は西岸に位置する王家の谷への旅行記です!
前回と同じことを書いてしまいますが、午後に行ったためか西岸は本当に日差しがすごかったので、春のこの時期から夏にかけて訪れる方は対策していきましょう👓
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